Monday, November 21, 2005

サンプリング

テープ式ループの製作、それはサンプリングという現象を理解する為の一つのセラピーのようなものなのかもしれない。デジタルメモリという概念的なものではない、テープというアナロジーな磁性体にサウンドの情報が直接的に或る意味視覚的に刻み付けられてゆく。そしてそのテープ上のどこにもアクセス可能である(デジタル的なインデックスなどは無いが。。。)、というサンプリング(採集)の一番基本的な感覚を肉体感覚として追試できる。
テープの長さが時間を表している。テープが時間を切り取る。Max/Msp や SC などで一瞬でできるサンプリングという行為が感覚を麻痺させ、そしてあるとき1.5 Ghz の処理能力を持った機械の中で行われている事に突然リアリティを感じなくなる。これはサンプリングという行為を取り戻す為のリハビリテーションのようなものであり、同時に自らの感覚を1.5Ghz 以上に拡大する為のプロセスである。

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